治療日記11 うつ傾向の方が改善に向かってきた症例

2022.04.12 カテゴリー:

みなさんこんにちはいつもみずの整骨院のブログを見て頂きありがとうございます。

今回はうつ病傾向の方が改善してきた症例を紹介していきます。

患者像
性別:40代女性
職業:看護師
既往歴:10代に脳出血 うつ病 パニック発作 不眠症

症状
右半身の不随運動(無意識に出る運動) 首から背中にかけての筋緊張
仕事で忙しくなると頭痛やパニック発作が出てくる
朝起きられない 便秘が続く時がある

治療方針
10代の頃に脳出血で入院されてから右半身に軽い障害が残っている事から、中枢神経(脳・脊髄)由来の問題がある為完治は難しいと考えました。
仕事で夜勤業務をやったり疲れが出てくると症状が強く出るため、まずはしっかり眠れる身体を目指す事にしました。
基本となる食事・排せつ・運動・入眠環境作りを見直し、定期的な施術を勧めていきました。

施術は週に1回をベースに
治療を始めていく場合は出来れば毎週同じ曜日の同じ時間を勧めています。
人間は習慣化することで体がその状態に慣れていきます。
治療を受けてから状態がどのように変化していくのか、それを確認するために1週間という期間はちょうど良い間です。
また同じ時間帯である事は予定を組みやすく、生活のリズムに合わせやすいとも考えられます。

施術方法
治療前の検査から関節の動きや筋力の状態はそこまで悪くはありませんでした。
基本通り脳神経の治療と脊椎の治療を中心に、より優先度の高い方を治療していきました。
今回の女性は脳にダメージが残っている状態なので、より慎重に低刺激での治療を心掛けていきました。

1~2週間経過して
初回の治療後夜にパニック発作が出たとの事でした。数か月発作は出ていなかった状態でしたが、薬を飲んですぐに収まったようでした。
その後は発作が起きる事はありませんでしたが、頭痛や鼻水、耳からの膿などがよく出るようになりました。
一見状態は悪くなっているように見えますが、一種の好転反応だと考えます。
それは治療開始前の検査と比べてみると、関節の動きや筋力の状態が安定してきており、便秘や不眠が減ってきている事から推測できます。
身体が変わろうとしている時は色々な変化が現れてくるという事です。

患者さんが体の変化に気づくことが大切
今回の方は自分の身体に起こっている変化を良いものだと感じてくれました。
「初回後に発作が出たときは、今まで起きなかったことが体に起き始めている証拠ではないか?」と感じたそうです。
その後の反応も一時的にはつらい時もありましたが、以前の身体の状態と比べてみると全体的に体が楽になっていると言ってみえました。
朝も自分で起きられることが増え、睡眠薬の量が減ってきました。主治医の先生からも薬を減らしたり、もう少し軽い薬に変更しても良いと診断してもらったそうです。

治療1か月後
睡眠のサイクルが安定してきたおかげで、朝方の生活に近づくことが出来てきました。以前はなかなか朝に起きられず、出勤が出来ない状態でした。
基本的に人間は朝起きて、夜に眠る生き物なのでそのリズムが崩れると心身ともに不調をきたすことが増えてくることもあります。
身体を回復させるためには夜に質の良い睡眠サイクルを作ることが必要です。
日中の活動や運動で消費した身体のエネルギーを夜のうちに充電していくようなイメージです。
質のよい睡眠が取れれば、疲労もたまりにくく日中の活動に支障をきたすことが減ってきます。

治療3か月後
体調に波はありますが以前より安定した生活が送れるようになってきました。
疲れがたまってくると右半身の硬さが出ては来ますが、そこまでひどい状態にはならなくなってきました。
車の長距離の移動が出来ない状態でしたが、体調が良いときには遠方への運転も出来るようになってきました。
少しづつ身体が楽になっているのが実感できているため、治療を10日に1回に減らして経過を観察していきました。

今回の方は自身の体調の変化に気づくのが早く、生活習慣の改善も前向きに進めてくれたおかげで、体が良い方向に向かってきてくれました。
自分の事を後回しにしないで、良いと思ったことをすぐに取り組んでくれた結果だと感じています。
今後も体調の変化に気をつけながら治療を継続していきたいです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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