周辺視野の働きが身体の認識力に影響している

2024.09.14 カテゴリー:

みなさんこんにちはいつもみずの整骨院のホームページを見て頂きありがとうございます。

今回は目の働きの中で、周辺視野と身体の認識力についてお話させて頂きます。
ご興味がある方は読み進めてみてください。

周辺視野とは何か?
前回から目の働きをいくつか説明させて頂いていますが、今回は周辺視野と身体の認識力の関係についてです。
人間は物を注意深く見る時は中心視野と呼ばれる範囲で(約左右に1~2°)見ています。
特徴は正確に物を把握するために、明瞭性や解像度が高くなっている範囲です。
一方周辺視野とは、視野の中心から離れた部分を見る能力で、中心視野以外の視野を指します。
つまり意識することなく、何となく見えている範囲の事です。
特徴は解像度が低く、対象物の大まかな判別や、周りの景色や動きを認識しています。

文字まで判別できる中心視の範囲は極めて狭い

どちらも周りの状況を認識するためには必要な能力ですが、動きの中で重要になってくるのが周辺視野と言われています。(個人差はありますが正面から約100°左右に広がっています。目の病気や疾患によっては一部の視野が見えなくなります。)

動いている時には周りの状況を周辺視野でとらえている
私たちは普段歩いているときに何となく周りの状況を認識していますが、そのほとんどを無意識に行っています。
前方に段差がある
信号が点滅しかけている
自転車が近くを走っていく など
どれも集中して見ている訳ではありませんが、視界には入っている状態です。
そして、危険な状況や注意が必要な状態になった場合はその動作を止めたり、安全な行動を取るようになります。(前から歩行者が横切ろうとしているから、立ち止まる)

周りの状況を正確に判断できる力はそのまま身体の認識力につながる
感覚入力が先で体を動かす出力はその後になる。
人間の身体には周りの状況を正確に脳へ送り届ける事が良い動きに繋がるという特性がありました。
周辺視野で何となく周りの状況が理解できていると、動作においても予測の精度が上がります。スポーツや運動を得意としている人に共通している事は、体が思うように動かせる事と状況把握が正確で早い事だと思います。
周辺視野での認識力が高い事はそのまま身体をどう動かしたら良いかという判断能力の高さに繋がっていきます。

周りがよく見えている=ケガのリスクを減らせる
先ほどから繰り返している通りよく見えている事は、より良く動かす為の基礎になります。普段からよく転んだり、つまずいたり、物にぶつかる事が多い人は、周りの状況を正確に認識できていない可能性があります。
例えば道路で歩いているときに石や障害物でつまずきそうな時でも、周りの状況が分かっていれば危険を回避することが出来たり、転んでもすぐに手が出たりします。
スポーツでケガをする場合も、本人はどんな状況だったかよく覚えていない場合が多いと聞きます。
つまりその状況を認識することが出来ていなかった訳です。

周辺視野を高めるためには目と体を共同させて動かすことが必要
目の動きは複雑で様々な事を行っています。
簡単に出来る運動として自分の指の動きを目で追わせるというものがあります。
周りが安全な状況で運動してください。

・親指を上下に動かして(天井から足元まで)その動きを追視させる
・親指を左右に動かして(身体を左右に捻る)その動きを追視させる
・その場で足踏みをしながら、上記の動きを行う
・歩きながら上記の動きを行う

指を見る事は対象物に注意を払うためであり、その指を動かしていく中で周りの景色が変化していきます。その変化を周辺視野として認識できているかを鍛えるトレーニングだと思ってください。

今回は周辺視野と身体の認識力についてお話させて頂きました。
次回以降では三半規管による入力システムを取り上げていこうと考えております。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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