正しい呼吸を身に付けて身体を整える

2025.12.10 カテゴリー:

みなさんこんにちは、いつもみずの整骨院のホームページを見て頂きありがとうございます。12月になり寒さも一層きびしい日が増えてきましたね。

今回は正しい呼吸について説明していきます。

普段何気なく意識することなくしている呼吸ですが、人間本来の呼吸法は鼻呼吸です。
原則的に呼吸は鼻で行われ、口は摂食やコミュニケーションとしての会話をする器官だと言われています。(過度な運動時では口でも呼吸をします)
呼吸の目的は全身に酸素を送り届け、体内で発生した二酸化炭素などを排出する事です。
吸気に関しては、鼻腔や鼻粘膜を通過していくときに空気を適度に加湿し、きれいな状態にして肺に送り込むようになっています。

また鼻の鼻腔内部では一酸化窒素が作られており、そこを通過していくときに一部の一酸化窒素を肺まで運んでくれます。
この一酸化窒素の役割は肺の中にある小さな袋:肺胞(はいほう)を膨らませることが出来ます。厳密には血管の拡張機能が亢進します。
よって多くのガス交換が出来るようになるのです。

一般的には深呼吸などで酸素をたくさん取り込むことは体に良いと考えられていますが、実は酸素を効率よく体に吸収させるためには、体内に多くの酸素がある状態では体は十分な量の酸素を取り込めません。
むずかしい考えですが、体は一定以上のものが体に入ってきた場合それを吸収せずに、はきだしてしまうのです。

実は体が酸素を効率よく吸収するためには、二酸化炭素の存在が必要なのです。
人間の身体は脳がコントロールしており、体内の酸素濃度もそのうちの一つです。
適量の二酸化炭素が体内に存在しているおかげで、脳は酸素が必要だと感じる事が出来ます。
以前、過呼吸になったときの対処法でビニール袋を使った呼吸法がありましたが、考え方としては同じです。現在は安全面で推奨されなくなりましたが、二酸化炭素が必要であるという事は意外な考え方です。

個人的には深呼吸はやった分だけ体は良くなるものだと思い込んでいましたが、息を吸いすぎる事はかえって酸素を上手く取り込めなくなるという事実は驚きでした。

効果的に鼻で呼吸する方法として以下の動作をご紹介します。

・背筋を伸ばして肩の力を抜いて椅子に座ります
・片手を胸に当てて、もう片方をおへその上におきます
・ゆっくり鼻から息を吸い、お腹が膨らんでくるのを感じます
・息を吐く際も鼻から息を吐き、お腹がへこんでくるのを感じます
・次に息を吸う際に両手で胸とおへそを優しく押します
・吸い込む力に対しての抵抗を与えます
・徐々に呼吸を小さくしていきます(一回の呼吸量を減らす)
・息を吐いた後に少し息苦しくなるまで息を止めます
(息を止めるという行為が体内の二酸化炭素の量を増やしてくれます)
・呼吸を再開する時はゆっくり息を吸います

上記のような呼吸法を5分程度行うと、体内の二酸化炭素濃度が増え、脳が酸素を必要と感じるようになります。
すると気分が落ち着き、頭がすっきりした状態になります。

呼吸はほとんど無意識に行っている身体活動ですが、意識的な呼吸をすることで、自律神経の状態や体内への酸素の取り込み方まで変えてくれます。

「少し息を止めてみる」
「鼻で呼吸をする」
「小さな呼吸にする」

ご自分の体調に合わせて、やれる範囲でトライしてみて下さい。
医療機関で呼吸器や循環器の治療をされている方は医師にご相談ください。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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