治療日記1  ぎっくり腰

2019.06.19 カテゴリー:

みなさんに当院の治療方法や治療経過を知っていただく為に
現在まで治療を受けられた方の症例を、簡単に紹介していきます。
気軽に読んでみて下さい!

<症例 ぎっくり腰>  (H31 4/29~5/4 計4回の施術)

40代男性 仕事は機械製造業
既往歴  ぎっくり腰数回  交通事故2回
原因   バッティングセンターで腰を捻った際に痛めた

初検時の状態は
・椅子から立ち上がる時に痛む
・前屈が出来ない (床まで約50cmほど)
・朝より夕方に痛みが強くなる
・腰の下の方を押すと痛む  など

以前なら病院で痛み止めの注射を打つことで良くなっていた様子でしたが、今回は大型の連休で医療機関が休み・・
なので、たまたまやっていた当院に親族の紹介で来院されました。

治療プラン
・1回での完治は難しいと感じたので数回に分けて治療する
・局所(痛い所)は最後に触る
・検査を主体にして手数は少なく(あまり触らない)
・眠れる身体を作る

といった施術構成で進めていきました。
なぜ局所を最後に触るかというと、痛みの原因はそもそも腰ではないだろうという考えを最初に持っていたからです。
この患者さんが過去に何回もぎっくり腰をされていることから、たぶん身体の違う部分がうまく機能していない結果、腰にしわ寄せが出ているのではないかと考えました。
また、痛いときは触りすぎない事も大切です。やりすぎると逆に症状をひどくさせてしまうこともあるからです。
そして人間は寝ている間に疲れを取ったり、痛みを和らげていく過程を辿るので、
まずは夜ぐっすり眠れる身体を作ってあげる、これを基本にして治療していきました

初回の治療は
・顔の治療
・頸椎(首の骨)の治療
・仙骨(お尻の骨)の治療
・最後に腰の痛みが出ている周囲の治療

これだけで終了としました。検査と説明に時間がかかったので全体で約90分
そのうち治療時間は20分程度でした。

初回後はまだ患部に痛みが出ていましたが、何とか腰を曲げられるようになっていました。(50cm→40cm)

2回目
痛みの程度を伺ったところ最初が「10」だとしたら今は「7」くらいという答えでした。とりあえず悪くはなっていない・・
「3」は取れているので良しとしました。

この場合の表記はVAS(Visual Analog Scale)10→7
NRS(Numerical Rating Scale)10→7
のように痛みの尺度はこんな感じで評価していきます。

2回目以降も基本は顔や首の治療を中心に、腰は最後に触るようにしました。
また腰が痛い人は脚の筋肉も緊張していることが多いので、その緊張を落とすことも考慮していきました。

治療終了後は患部の痛みは軽減しているものの、まだ前屈は40cm程度床から離れていました。

3回目
VAS10→5となり、夜も眠れているとのこと
症状はまだ出ていましたが、前屈が少し楽にできるようになってきました。
50cm→30cm

3回目から徐々に腰部へのアプローチを増やしていきました。
痛みの出ている箇所や緊張している箇所に弱い刺激で治療をしていきました。
この時に注意した点は、
あくまで痛みを取るのは患者さん自身の力であって
術者が取るものではないという事を意識し、患者さんの身体の反応を見ながら
(呼吸が落ち着いているか、姿勢が変わってきているか、など)進めた事です。

良かれと思っていろいろやりすぎると、逆に悪くなることがあります。
治療はほんとに難しいです。。。

術後はずいぶん楽になり、前屈もスムーズになってきました。

4回目 最終日
VAS10→3
前屈時の痛みはあるものの、座った状態からの立ち上がりや捻る動作での痛みは消失していました。
夜も痛みがなく眠れるようになり、コルセットをつけることがなくなりました。

治療はいつものように顔や首から行い、腰部は最後に触っていきました。
今回で治療は終了という事で、自宅で行うストレッチや体幹トレーニングを指導させてもらいました。

本人から「最初はこんな治療で良くなっていくのか不安でした、でも痛みがなくなったんで良かったです」とお言葉を頂きました。

治療には順番があり、優先順位があります。
その順番を守って治療したことで、早く良くなってくれたのではないかと思います。

まだまだ、力不足ですが日々勉強して患者さんの期待に応えられるようになりたいです。

長々とお読みいただきありがとうございました!

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